【sbaを吹いた副産物】
今までの手持ちの楽器としては、
(高校の吹部の備品になぜかあった)MarkⅥ︎▷▷国産プロモデル︎▷▷MarkⅥ数本の後︎▷▷sba︎▷▷再びMarkⅥですが、この中でかなり繊細なのがsba。
3年間sbaだけを吹きましたが、アンブッシュア(口の形)も変わりました。息の入れ方も変化、マウスピース等のセッティングもシビアになり、目標音に到達できたわけですが、その中で得た副産物は、、sbaの実音像を感覚で覚えたこと。
例えばsbaアルト奏者のPaul DesmondのCDやレコードで聴ける音は、アプリ/ソフトに落とし込んで波形を取ればわかるのですが、ものすごくコンプ(聴きやすく心地よい音域を上げ、それ以外を切り落とす処理)がかけられています。つまりwebデータやレコードCDで聴ける音は、そのまま=生音でなくメイクされているわけですね。
sbaの生音の感覚を、MarkⅥ等の他の音像の大きい楽器にも知識でなく感覚的に応用できる = sbaのテイストをベースにしながら音をアウトプットできる。そんな引き出しが増えたことは収穫でした。
Stan GetzもMarkⅥへ移行しましたが、balanced actionの質感はそのままで、Ⅵのガリッとしたハスキーさが加わりました。
画像はMC Gregory, Soloist table stamped
ブラス楽器は音色にはっきりした好みを持った方が多いですね。音色だけでなくリズム、ピッチ等自分のイメージ通りに楽器をオペレートするには質と量を考えた練習、、、
でも、練習と併行して楽器のセッティング / 組み合わせを意識することも早道のひとつだと思います。
「本物の鳴りを知っている」と、良い音のイメージが出来上がるので、後にどのようなメーカーの楽器を吹いても、より原点に近いサウンドを出せます。
【ジャズサックス・アルトの典型的な組み合わせ例】
●楽器 Selmer MarkⅥ
・マウスピース New York Meyer 5M
テクニカル、音量、芸術面のどれもクリヤーできる組み合わせ。
vintageマウスピースのNew York Meyerはリッチに良く鳴るだけでなく芸術的な色気があります。現行マウスピースで鳴りと芸術性の両立の面でこれを超えるものはありません。
・ケニーギャレット氏はマークⅥにSelmer soloist table stampedの組み合わせなので、マークⅥのエッジが少しおさえられていますね。
●楽器 Conn
・マウスピース Brilhart トナリン
より音量と存在感が出せる組み合わせ。
芸術的な鳴りも両立。ただし運指はかなり慣れが必要。
リーコニッツも普段はセルマーでしたが、アートペッパーとの録音はConnを使用。
●楽器 Selmer super balanced action(sba)
・マウスピースは
Selmer soloist table stamped
またはMCグレゴリー
スイートで色気があり、ヨーロピアンな繊細さが好きな方に最適。
・sbaは音の密度があり、手元の楽器を深く鳴らす、という感覚。MarkⅥは音を飛ばす、という感覚、コンセプトの異なる楽器です。
●他にスイートな楽器といえばブッシャーがあります。swing styleの方でこの楽器に惚れ込んでおられる知人もいます。
ところで、////////////
これらは、現在はなかなか手に入りにくく、市場では高価です、、
そこで、音色に1番影響が大きいのは
リードの次にマウスピースですので、
楽器本体を現行品でいく場合、
●マウスピースだけでもNew York MeyerかSelmer soloist table stampedを使うことでかなりいい感じになります。
ただこれも、二つとも偽物も出回っていますし、削られていて本来の鳴りが無かったりするので、慣れた方にアドバイスや、できれば同行してもらえればいいですね。
●さらにしかし、ビンテージのマウスピースピースも、高騰気味、、、
楽器もマウスピースも、現行品で行く場合の組み合わせ例です
→楽器が重め(現行セルマーシリーズⅡ、レファレンスなど)の場合はマウスピース現行メイヤー系をあてると、ラウドな音でテクニカルな追求にも最適
→楽器が軽め(セルマーシリーズⅢ、アンティグアなど)の場合はマウスピース現行ソリストやS80系をあてると、ウエスト・コーストなフィールに最適
●さらに、掘り下げると、、リガチャーも現行のマウスピースの能力を引き出してくれます。
フランソワルイやエコーブラス、ブルズアイ、バンドレンを使うことが多いのですが、どれも現行品のマウスピースでかなりいいフィールで吹けます。吹奏楽の生徒さんで多いBGトラディションも好みが合えばすぐれたリガチャーだと思います。
premium single 第2弾は9月配信です!
今回の参加ピアニストのYozakura氏、クラシックのフィールドだけど、ジャズピアニストのBill Evans ビルエバンスやジャズ・アルトサックス奏者のPaul Desmond ポール・デズモンドも聴くというレアなクラシック・ピアニスト。
ジャズは、ジャズ語というか言語的な側面があるので、その文法(ジャズ理論)や慣用句は、ジャズのあいさつみたいなものとして、ジャズ・ミュージシャンとしては、知ってるほうがいいわけです(例外的に知らなくてもいい)。
ただ、その伝統をふまえた先にある、本当のジャズ・スピリットは、自分の心から湧き出る言葉で、「いったん枠をはずして」インプロバイズしてこそのプレイ、、が先人の言う「本当のジャズ」スピリット。モダン・ジャズの創始者でもあるアルトサックスのチャーリーパーカーの言葉でもありますね。
そんな思いもあり、今回は、長い間、、ジャズ・フィールドを歩いてきた藤原と、クラシックのフィールドからジャズを感じるpianist Yozakura氏との共作となりました。感じたままの、そして究極のシンプルなピアノ・プレイ♪
sampleはinstagramから。そして さらに詳細は後日!