「生の音」を聴くということ
奏者は楽器を奏でるときに、心に音のイメージがありますね。 こういう音をだしたい、、、。
サックス仲間と、音のイメージの話をしていてふと思ったのは、たとえばサックスの生音を鳴らすときに心に浮かんでいるサウンドのイメージはどこからきているのか、、、。
それは、、多くの場合レコードやCDの音をソースにとらえていませんか?生音ではなくCDで聴いた音が目標だとすると、実際の音と隔たりがある場合もあります。
---------以下引用 「それはジャズ特有の楽器バランスであり、楽器の音である。その極めて特殊な聴かれ方の根底は、ブルー・ノート・レコードの巨匠ルデー・バン・ゲルダの録音によるものだ。実際の演奏場所ではありえない特殊な楽器バランスがジャズを聴くものを虜にし、それがジャズサウンドとなってしまった。
ベースは実際に聞こえるバランスよりさらに強調され、かなりの存在感を感じる。そして、極め付けはサックス、トランペット、トロンボーンなどのホーンセクションである。オン・マイクの効果を劇的に活かしたナマよりナマしいサウンドの録音で、これがジャズ・ファンを魅了した。
こうして植え付けられたジャズの聞き方は、リスナーに留まらず、ミュージシャンにも浸透したのである。」
・・・本文に続く
「ジャズの音響・録音とSRの実際 / 及川公生」より抜粋 www.seas.or.jp