サックスのラッカーの有無と音色に関連する影響のお話です。
サックスの原料は真鍮でそこに通常はラッカーが塗られています。
経年劣化でラッカーが落ちたものや、最近は新品の出荷時点からアンラッカー/ノーラッカーのサックスもあります。
そもそも、ラッカーの塗られたものと、塗られてないものでは音色等に違いはあるのでしょうか?
わたしは「違いはある」と思います。
ラッカーの塗られた楽器は真鍮の振動がラッカーの層で蓄えられて効率よく空気を振動させる。 「息→音」変換の燃費がいいイメージで、吹奏感はモチっとしています。 自分の音をモニタリングしやすいです。
一方、ラッカーのとれたビンテージ楽器の褒め言葉で「枯れている」とよくいいますが、 ラッカーのない分、音のモチっと感はいい意味で少ないです。 そして軽い吹奏感が心地よいともいえます。 そのような状態のビンテージの個体を「枯れている」と形容するのですね。
余談ですがビンテージの「枯れ」感はラッカーだけではなく、 各ジョイント接合部の音伝達のスムースさも影響するようです。
それから、サブトーンはラッカーの有無とは別のテクニックです。
ジャズの先人はどうでしょうか。。
ソニーロリンズSonyRollinsはあまり古い楽器は吹かなかったそうです。 リーコニッツLeeKontzやポールデズモンドPaulDesmondもラッカーのおちた楽器を吹いているのは画像でも見たことがありません。
しかしズードシムズZootSimzは晩年はラッカーがほとんど残ってないsbaです。
どちらが好きかは人それぞれです。。